2014年12月16日火曜日

私の首はどれくらい楽だろうか?

来日中のミオ先生。

教師養成コースのクラスと個人レッスンを受けました。

教えてもらったのは「3つの質問」。

1.How EASY is my neck?
私の首はどれくらい楽だろうか?

2.What happens to me when I ask my self
How EASY is my neck?
私の首はどれくらい楽だろうか?と自分自身にたずねたとき、何が起きるだろうか?

3.What happens to the EASE in step2
when I do my activity.
自分の動きをしたとき、ステップ2の楽さに何が起きるだろうか?

この「3つの質問」はシンプルだけれども考えに考え抜かれ、
アップデートを繰り返し今に至り、
今後も言葉は変わっていくかもしれません。

しかしコンセプトは変わりません。

それは『「楽さ」に気づく』ということ。

まずはステップ1

1.How EASY is my neck?
私の首はどれくらい楽だろうか?

ただ単に自分自身にたずねます。アレクサンダー・テクニークで繰り返し使われる

「頭が動けるように」とか
「頭が動いて、身体全部がついてきて」とか
「頭と脊椎の関係性をお願いして」とかと同じです。

本当に、ただただ、自分にたずねるだけです。

次にステップ2

2.What happens to me when I ask my self
How EASY is my neck?
私の首はどれくらい楽だろうか?と自分自身にたずねたとき、何が起きるだろうか?

ステップ1の質問をうけて、自分自身に何が起きるかただ観察します。

「股関節が弛んだ!」とか

「膝が楽になった!」とか

「背がギュッと縮んでたのが、ふわっと元に戻ったみたい!」とか

なんでも良いのです。

もちろん、

「腕に力が入ってる!」とか

「喉が苦しい」とか

「背中が痛い」など

「楽さ」じゃないことに気づいて、意識がどんどんそっちにいってしまうこともあるでしょう。

というか、そっちの方が馴染み深いですよね?

でも大丈夫。

質問は

What happens? (何が起きるだろうか?)

だから。

「楽さ」じゃないことに気づいたら、ステップ1に戻ります。

また、「こう感じなければならない」とか

「楽さを見つけなければならない」とあれこれ思うのも、
質問の答えになっていませんのでステップ1に戻ります。

ただただ、何が起きるか観察します。

そしてまた、何も気づかないという場合でも大丈夫。

ステップ1に戻ります。


ステップ2で「楽さ」に気づけたら、ステップ3

3.What happens to the EASE in step2
when I do my activity.
自分の動きをしたとき、ステップ2の楽さに何が起きるだろうか?

自分の動きとは、

楽器ケースを開けたり、楽器を構えたり、楽器を演奏したりする行動の事です。
何にでも使えます。

「楽器ケースを開けたとき、さっき弛んだ股関節に何が起きるだろうか?」

「楽器を構えるとき、さっき楽になった膝に何が起きるだろうか?」

「楽器を演奏するとき、さっきのギュッと背が縮んでたのが、ふわっと元に戻った事には何が起きるだろうか?」

ここでもまた、

What happens? (何が起きるだろうか?)

です。

ただただ観察します。

そして、

「楽さ」が続いたのであれば、

おめでとうございます。

「楽さ」がなくなったのであればステップ1に戻ります。

この「3つの質問」を繰り返すことで、

自分自身にアレクサンダーテクニークのレッスンをしていることになるそうです。

『自分の身体に何が起きるかみてみるゲームだ』

ミオ先生は仰いました。



「3つの質問」の言葉や、

ステップを踏む形になっていることは、

機能脳科学みたいな分野に関わっていそうな感じもするし、

ただ観察することは

お釈迦様の足跡の様にも見えます。

本当に不思議で面白い、素晴らしい体験になりました。

ミオ先生、ありがとうございました!








2014年11月1日土曜日

絶対に動いちゃいけない状況なんて無い

先日のアクティビティレッスンで私は、

「絶対に動いちゃいけない状況ではどうしたら良いですか?」

と質問しました。

そうすると、ジェレミー校長は

「絶対に動いちゃいけない状況なんてありません!」

と一蹴。

オーケストラで仕事をしていると、本番中において、

近所の人がシビアなSoloを演奏してるときや、

首席トランペットがセクションに合図を出しているとき、

オーケストレーションの薄いところでTACETのときや、

コンサートマスターの合図で以て音の処理を見極めるときなどは、

絶対に動いてはいけないような状況だと感じてしまいます。

もちろん、首席奏者でもないのに合図を出したり、絶対的なテンポから外れた動きをしてたら論外です。

しかし、お行儀よくするということや、

良い演奏の為の手垢だらけのルールとしてとか、

まわりに迷惑をかけないようにすることが、

動いてはいけないと過剰に思い込み、

ココロとカラダの硬直に繋がっているとしたら、

結果としてパフォーマンスを損ねてしまいます。


心臓だって動いているし、呼吸だってしています。

演奏中はカラダ全部動かしています。

文字通り「絶対に動いちゃいけない状況なんて無い」んです。

というか不可能です。

私たちは、フォームやポジションを静止画でイメージしがちですが、

実際は動きの中での出来事です。


先日、ベルリンフィルホルン奏者のサラさんと、
ベルリンフィル首席トランペットのガボールさんが対談する生中継で、

ガボールさんによるとても興味深い発言がありました。


発音、息の送り方、ヴォイシング、音のイメージを全て含んで、


THAAA


ということばで表していました。

TA

でも

TH

でも

TAA

でもなく、

THAAA

なんです。

Hが入っている所や、

AAAと続く所なんかが見事に動きを表してると思いませんか?

物事を動きでとらえるという考え方、

ワクワクします!


2014年10月22日水曜日

コカンセツ

椅子に座って、

股関節でお辞儀。

これ、できますか?

何となく腰の辺りから前へ倒れてしまう場合が多いのではないでしょうか?

まずは股関節の位置。

横から見た場合、椅子とおしりが接しているところにある骨のすぐ上。

思ってたよりもだいぶ下にあります。

ここから前へ倒れたり、後ろへ倒れたりできます。

股関節の位置を勘違いしていたり、股関節をロックして、動かないような状態になっている事ってよくありました。

管楽器を演奏するとき、股関節が自由に動けると、とても良いことがあるんです!

それは、息を吐き出すために使う何種類もの筋肉を存分に使えるようになるんです!!

股関節を固めてしまっていると、息を吐き出すために使う筋肉の動きを邪魔してしまいます。

先日のレッスンで、素晴らしいプラン(アイデア)を教えて頂きました。

それは、

「内臓を前、下に。」

そう「思う」事によって、
股関節がゆるみ、

自由に動け、

楽器を演奏してみるとお腹まわりの筋肉がイキイキと働いています。

つられてお尻の筋肉、股の間まで動きが伝わってきます。

邪魔していたものがなくなったので、とっても楽だし、楽しいです。

アレクサンダー・テクニークのレッスンでは、

『こう「思う」と上手くいくよ』

というのをたくさん教えてもらえます。












2014年10月11日土曜日

アタマ

「頭が動けるように」

「頭が動いて、身体全部がついていって」

「頭と脊椎の関係性をお願いして」

アレクサンダー・テクニークでは、繰り返しこのような言葉が使われます。

頭が動くってどう言うこと?

それは、頭蓋骨の一番下と脊椎の一番上が出会う関節が動くということ。

それってどこにあるの?

耳と耳の間くらい。

知っている人にとってはなんてことないけれど、頭と脊椎が出会う場所ってそんなに上の方にあったんだ!もっと下の方だと思ってた!

ガチガチに緊張しているとき、

ビックリしたとき、

怒鳴られているとき、

満員電車に乗っているとき、

久しぶりに車を運転するとき、

ジェットコースターに乗っているとき、

後ろから誰かに、「危ないっ!!!!」と叫ばれたとき、

怖いとき、

誰かに叱られて、恐縮しているようにみせなければいけないとき、

首の後ろがギュッとなって、頭蓋骨と脊椎の出会う関節が固まり動かなくなります。

このギュッとなるのは脳ミソや身体を衝撃から守るための大切な働きです。

でも、

楽器を演奏するときや、

歌を歌うとき、

スピーチするときや、

演ずるとき、

ギュッとなる必要は無さそうです。

人は無意識のうちにギュッとなります。



頭と脊椎の出会う関節が固まっていると、身体全体が動きづらくなる。

頭の動きが身体全体のあらゆる側面に大きく影響している。




これを発見したのがアレクサンダーさん。

「頭が動けるように」

「頭が動いて、身体全部がついていって」

「頭と脊椎の関係性をお願いして」

だから、アレクサンダー・テクニークでは、繰り返しこのような言葉が使われます。









2014年10月1日水曜日

アレクサンダーはじめました

みなさん、はじめまして!
トランペット奏者の後藤慎介と申します。
この度、Body Chanceプロコース(音楽専門アレクサンダー・テクニーク教師養成コース)というところに入学し、本格的にアレクサンダー・テクニークの勉強をはじめました。
普段はオーケストラ、スタジオ等で演奏し、レッスンも行っています。

自分自身の学びのため、ブログをはじめました。

思ったこと、
知ったこと、
考えたこと、
つぶやき、
おぼえがき、

色々書いていきたいと思います。

今後とも宜しくお願い申し上げます!